「世界一美しい」アントワープ中央駅

ベルギーではもっとも人口の多い都市、アントワープにいってきました。

アントワープ中央駅が「世界一美しい」と評判なので、実際にいって気になった点をいくつか。

 

ファサード

ターミナルと待合ホールは1905年にベルギー出身の建築家ルイ・デラサンデリによって建て替えられました。

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アントワープ中央駅ファサード(筆者撮影)

正面から見ると、ドームのサイズに対してホール部分の比重が大きく、かなり下半分が重く感じられます。ノートルダム大聖堂などと比べても、上昇力よりはむしろ前面の広場を囲うような横への広がりを感じました。

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アントワープの聖母大聖堂(ノートルダム大聖堂)(wikipediaより)

教会建築とは異なり、駅舎建築は、ギュスターブ・エッフェルの設計も同様に、下半身に広がりのある形をしています。

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1878年のシャン・ド・マルス=トゥール・エッフェル駅(wikipediaより)

増築部分

駅の中に入り、プラットフォームに向かうと、ホールとは異なる大空間が広がっています。

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プラットフォーム(筆者撮影)

私が注目したのは、1905年に完成したファサードを含むホールとの連結部分です。あえてなのか鉄骨の色を変えています。初期の建築はドームにはめるガラスの枠を緑色に塗っているのに対し、プラットフォームを構造する鉄骨は赤色です。 

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右が初期のガラス枠、左が増築されたプラットフォームの鉄鋼(筆者撮影)

どうしてわざわざ色を変えるか私にはよくわかりませんが、こういった建物は今までも何度か見てきたような気がします。今後、調べてみようと思います。

 

まとめ 

この駅舎の魅力は、初期に作られたホールであることはいうまでもありませんが、プラットフォームの大空間は壮観でした。

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地上1階から4層のプラットフォームを見渡す(筆者撮影)

駅に入ると多くの観光客がカメラを構えて立っていました。それだけ様々な魅力がまだまだある建築だと思います。

 

TRANSIT(トランジット)26号  美しきオランダ・ベルギー (講談社 Mook(J))
 
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